ジェネシスが7月に発売した、SIMロックフリースマートフォン『ADP-503G』をレビューします。
本機種は定価での値段が1万円以下と、今年に発売された機種としてはとても安いモデルに入る一方で、Android 10(Go Edtion)を搭載するなど変わり種でもある1台となっています。
- GENESIS「ADP-503G」の基本スペック
- デバイスのデザイン・本体
- 本体は軽すぎる?
- ADP-503Gの付属品
- ソフトウェア : Android Go edition
- GMS対応 COCOAも使えます
- 動作はモッサリ
- Antutu Benchmark
- 写真の作例
- まとめ雑感「メインスマホには厳しい」
- 「ADP-503G」を購入する
GENESIS「ADP-503G」の基本スペック
今回本記事でとりあげるADP-503Gの基本仕様は次のとおりになります。
・メーカー : GENESIS(ジェネシス)
・OS:Android 10 Go Editio
・CPU:MediaTek 6737M
・ストレージ容量 : 16GB
・RAM : 1GB
・ディスプレイ:5.0インチ
・外カメラ : 200万画素
・内カメラ : 30万画素
・生体認証 : なし
・重さ:165g(バッテリー含む)
・バッテリー:2000mAh
・カラー : ブラック
・その他 : イヤホンジャック / SDカード / FMラジオ
動画版も公開しております。
スペックとしては非常に低い、最低限スレスレといったといったところでしょうかl少なくとも2020年に日本で発売された端末でとしては、この機種より下はいないでしょう。
ただしOSは低い性能のデバイスでも軽快に動くとされる『Android 10 Go edition』が搭載されている為、スペックからは判別できない要素もあるかもしれません。
デバイスのデザイン・本体
それではまず『ADP-503G』の筐体と外装を確認していきます。
まずは裏側から、カラーはブラック一色となります。
素材はプラスチックで、メーカー名や型番などは印刷されておらず、シンプルに仕上げています。


端末背面の右下にはスピーカー、上部右側にはカメラレンズとフラッシュライトが備えられています。


続いてデバイス側面の右サイドには上にボリューム調節キーと、その下部に電源ボタン。
そして上部には左側にイヤホンジャックと充電口が纏められて配置されており、充電端子は最近のスマホでは滅多に見なくなったMicro USBとなっています。


またADP-503Gは背面のバックカバーが外れるタイプの製品となっており、これまたMicro USBに続き懐かしい仕様です。
バックカバーを取り外せばバッテリーパックに、SIMカードとmicro SDカードスロットの存在が確認できます。


またバッテリーは取り外しが可能で、予備の電池パックを用意すれば利用者自身で取り替えることが出来ます。
そしてSIMカードのサイズは、これもしばらく見なくなったマイクロサイズとなっています。
次に裏返して画面側です、5.0インチと最近のスマートフォンとしては小さめのコンパクトな大きさに収まっています。


ディスプレイの上部には通話用スピーカーに、インカメラが配置されており、それらに加えて何故か内カメラ使用時につかえるフラッシュライトも備わっています。
そして画面の下部には基本操作の元となる3つのボタンが配置、バックキーは右側です。
続いて以下は他社の人気スマートフォンとのサイズの比較です。


本体は軽すぎる?
そしてこのADP-503Gですが、実際に手にしてみての第一感想は「軽い」につきます。


また5インチの小柄な本機は取り回しやすくもあって好感触、ただプラスチック素材なので「安いな」とも思わされます。


ADP-503Gの付属品
続いてジェネシス ADP-503Gに同梱する付属品を確認します。
・バッテリーパック
・イヤホン
・micro USBケーブル
・取扱説明書兼保証書
同梱品は上記の通りで、安価なスマートフォンのオマケとして定番のケースや画面保護フィルムはついてきません。
またバッテリーは交換用ではなく、この1つのみが付属されるので、使用前には箱から取り出して装着する必要があります。


また取扱説明書の裏は保証書になっています。(画像右)
ソフトウェア : Android Go edition
続いて軽量版Android「Go edition」を搭載するADP-503Gのプリインストールアプリなど、ソフトウェア側を確認していきます。


Androidバージョンは10で、Go editoinを搭載する本機ですが、その事を示す記載は端末情報には特にありませんでした。


ストレージは16GBの内、OSデータなどを含め約12GBが利用可能です。
容量不足に悩まされる可能性が高い為、SDカードやクラウドサービスを活用したい所。
また技適認証マークを取得しており、バッチリ国内で利用することが出来ます。
続いて本機のプリインストールされている標準アプリを見ていきます。


プリインされているアプリはGoogleとAndroid純正のものが殆どで、それ以外のものは入っていません。
また一部グーグルアプリに『Go』と記載されていますが、これはAndroid Go editon向けの軽量版アプリで、基本的にこれらGoアプリはブラウザをベースにして動作します。


またUIについてですが、これは全くと言っていいほどメーカによるカスタマイズが施されていないピュアAndroidとなります。
その為Android 10ほぼそのままの使い勝手で触ることが出来ます。








GMS対応 COCOAも使えます
現在一部のスマートフォンメーカーでは、外部的要因により自社製品にGoogleモバイルサービスが搭載できなくなっている製品が存在しており、この場合Playストアなどと言ったグーグルのアプリなどが利用できなくなっています。
そのようなモデルもある中ですが、このADP-503GはGMSにバッチリ対応しています。


またグーグルの『Playプロテクト認定』においても認可されていることが示されています。
そしてGMSを搭載する本機では新型コロナウイルス対策アプリ『COCOA』も利用可能です。



動作はモッサリ
軽量版を謳う「Android 10 Go edition」を搭載する本機ですが、実際の動作はどうでしょうか。
まず基本操作は案外スムーズに動いてくれます、ただ「Playストア」などのアプリを起動してみますと、スクロールや読み込みなどはスローになってしまいます。
実際の様子は以下の動画からどうぞ、動作チェックのポイントからビデオがスタートします。
また動画中ではアプリのインストールを試みますが、LINEがインストールされるまでの凡そ2分程度かかりました。
入ってしまえばLINEそのものは通常通り動くものの、アプリの導入は少し憂鬱なところ、レスポンスには期待できないでしょう。
Antutu Benchmark
次にスマートフォンの性能を数値にして表すベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」の測定結果です。
また計測中の様子は動画版の最後に掲載しております。


スコアは42,991点となりました。2020年にスマートフォンでこのスコアを見ることができるのはある意味貴重と言えるでしょう。
数年前の低価格スマートフォンにも数値面においては劣る可能性があります。
写真の作例
続いて200万画素のシングルレンズを備える、ADP-503Gで撮影した写真の作例をご覧に入れます。
撮ってみた感想では「オマケレベル」といったように感じます。














まとめ雑感「メインスマホには厳しい」
今回はジェネシスの「ADP-503G」を紹介しました。
日本では初めてAndroid Go Editionを搭載したスマートフォンですが、正直あえてこの製品はメインのスマートフォンとして使用するのは厳しいでしょう。
スペック的には完全にローエンドクラス、スマホとしてよりは特定の利用に特化した使い方が向いているように感じます。


ただスペック以外の面に目を向ければ希少なスマートフォンであることを再確認できます。
例えばコンパクトで軽量だったり、バッテリーは交換タイプであったりと、今のスマートフォンではなかなか採用されていない所もあり、こだわり次第では選択肢の候補にはいることもあるかもしれません。


しかしそれでもMicro USBだったり、マイクロSIMなのはあまり頂けないように思います。
またカメラ性能も10年前の携帯電話を思い出す仕上りで、記録程度には問題ないかもしれませんが、思い出を残すには不向きに感じました。
ADP-503Gは一般的なスマートフォンとしてでの活用ではなく、繰り返しになりますが一部の用途に向けた運用を行うのには、安価で特化できる1台に思います。
新製品ながら1万円以下なのは魅力的ですが、購入前には自身の使い方と回せて検討したいところです。
「ADP-503G」を購入する
今回取り上げました「ADP-503G」は以下の通販サイトや通信事業者から購入することが出来ます。
通信事業者から購入する
端末単体で購入する